アニミズムとは？

アニミズム（animism）は、あらゆる物や現象に霊魂・生気・意志が宿るという信仰や世界観を指します。この考え方は、主に先史時代や原始文化において一般的であったとされ、現在でも一部の文化に残っているとされています。

アニミズムの概念は、19世紀に英国の人類学者エドワード・バーネット・タイラーによって提唱されました。タイラーは、この考え方が人類の文化進化の初期段階で広く存在したと考え、アニミズムを「原始宗教」と位置付けました。ただし、現在では、アニミズムは必ずしも「原始的」な宗教とみなされることはなく、むしろ一般的な宗教として認識されるようになっています。

アニミズムにおいては、自然界や物質界には人間と同じように「霊魂」が存在し、人間と自然界との間には密接な関係があると考えられます。たとえば、自然界に存在する山や川、森林、動植物などは、それぞれ独自の霊魂を持っており、それらは人間と交感し合うことができるとされています。また、アニミズムでは、祖先や神々も自然界と同じように「霊魂」を持っており、人間と交流を持っているとされます。

アニミズムは、多くの文化や宗教に影響を与えており、一部の宗教では現在でもアニミズム的な要素が残っています。例えば、シャーマニズムや民俗信仰などがそれにあたります。